アメリカのパワフル牛 子のため群れるバイソン

2015年10月26日

アメリカのパワフル牛 子のため群れるバイソン

アメリカバイソン
アメリカを代表するパワフルなウシ、バイソン
普段は小規模な群れで暮らしますが、繁殖期には大規模な群れを作ります。
優秀な異性を求め、たくさんの群れが合流するのです。
群れの中で子を育て、命をつないでいます。


・バイソン=バッファローは正しいのか

バイソンはアメリカを代表する動物
人気が高く、企業や大学ではシンボルによく使われています。
アメリカではバイソンをバッファローとも呼びます。
しかし、世界的にはこれは誤用だったりします。
バッファローとは「水牛」を意味する言葉
アジアスイギュウやインドスイギュウを指すのです。

アメリカにスイギュウはいません。
なのでバッファローはウシ、という漠然とした知識が広まりました。
ウシといえばバイソン
「バッファロー=バイソン」で落ち着いたのも仕方ないことです。
とはいえ、単にアメリカの誤用、で片付く話ではありません。
歴史的に見ると、決して誤用とは言い切れないのです。

19世紀、ヨーロッパ人がアメリカへ渡り、バイソン狩りが流行った時代
当時の狩猟者たちは、バイソンをバッファローと呼んでいました。
実はバッファローには、「獲物のウシ」という意味もあります。
これはギリシャ語の用法であり、スイギュウとの区別はありません。
つまり「バッファロー=バイソン」は、狩猟時代の名残なのです。
今もアメリカでは辞書に記載されている、由緒正しき用法です。


・天敵を追っ払え 子のために群れを成す

どこかプロレスラーを思わせるバイソンのガタイ。
成長すれば1000s超え、重量級の動物です。
見た目通りのパワフルさだけでなく、時速64kmで走り1.8mのジャンプをする俊敏さも備えます。

草を食む姿はおだやかですが、すぐに怒り出す、攻撃的な一面も持ちます。
バイソンを狙う肉食動物が、逆に追い回されることだってあるのです。
巨体での突進は、乗用車と大差ない衝撃を生み出します。
バイソンにぶつかれば大惨事
熟練の肉食動物であっても、大人のバイソンには近づこうとしません。

しかし大人はともかく、小さな子バイソンは格好の獲物です。
ピューマやクマは積極的に子バイソンへ襲い掛かります。
晩春から初夏には、オオカミも子バイソンを襲うようになります。

子どもを守りながら天敵を追い返すのは、母親1頭では難しい
そこでバイソンは、群れて我が子を守ります。
たくさんの大人がバリゲートになれば、天敵は子どもに近づないわけです。
群れからはぐれたメスが、近くのオスを頼る場合も
オスとメスは一緒に暮らしませんが、仲が悪いわけではありません。
頼られさえすれば、オスは喜んで天敵を追い払います。

バイソンはだいたい3歳で親離れします。
その後、メスはメス同士、オスはオス同士で群れて生活するのです。

繁殖期を迎えると、オスはメスを集めてハレムを作ります。
優秀なメスを選び、優秀な子を残すのです。
別のオスが近づいてくると、ハレムのオスはメスを隠そうとします。
メスが他のオスに目移りしないよう、ライバルを遠ざけるのです。

ライバルがメスへ鳴き声でアピールし始めると、ハレムのオスも負けじと鳴き声を上げます。
近づいて威嚇しても引き下がらなければ、いよいよケンカの始まりです。
ツノとツノをぶつけて強さを競い、強いオスがハレムを維持するのです。


・群れすぎも良くない 分散して生存率UP

バイソンは群れの仲間と共に、時には数百km移動をします。
大移動の理由は主に3つ

1、エサを求めて
同じ場所でエサを食べ続けると、次第にエサが不足するように
安定した食事を続けるには、移動しながら食事を摂るしかありません。

2、虫を避けるため
秋になるとバイソンは、スギやマツを何度も傷つけます。
スギもマツも、傷つくと虫が嫌う香りを発するので、虫よけになるのです。
虫は病気を運ぶので、なるべく避けたい相手
しかし撃退する術がなければ、虫が少ない土地へ移動するしかありません。

3、他の群れと合流するため
群れが大きくなると厄介事が増えます。
エサ不足が起きやすく、餓死の危険性が増す
糞尿が増えると病原菌も増殖、病気しやすくなる
天敵に見つかりやすくなり、襲われる可能性が増す

なので普段は小規模な群れで暮らしています。
7〜9月の繁殖期だけ、オスメス入り乱れた大規模な群れを作るのです。
繁殖期が近づくと、バイソンたちは他の群れ目指して移動を続けます。
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